映画「臍帯」、家族のこと

すごい映画をDVDで観た。
「臍帯」
(橋本直樹監督、2010年製作)

赤ちゃんの時にゴミ捨て場に棄てられ、養護施設で
育った女性が、母親の大事なもの、高校生の一人娘を
監禁し、「壊す」という映画。

手にした時、とても怖い話だと思ったけれど、
「世界で大絶賛、美しい映像」というような文句も
目に入って、借りることにした。

最初から最後まで、ずっと緊張した。
緊張し過ぎて、吐きそうになるくらいだった。

飲まず食わずの監禁生活。
あからさまな暴力はないけれど、日に日に衰弱していく高校生の少女。
絶望的な部屋の中で、2人が対峙するシーンは、
とても苦しかった。
監禁した理由を静かに母親に電話で話しながら、少女にも語る女性。
衝撃的な結末の中での、主人公の美しい笑顔が、とても切なかった。

棄てられた子、生きるということ、静かな憎しみ、許し。

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切ない気持ちのまま、DVDが終了し、ちょうど深夜に放送されていた
NHKのドキュメンタリー番組に切り替わった。

愛知県で行われている「赤ちゃん縁組」。
養子縁組するなら、赤ちゃんの時の方が親子関係に
いい影響を及ぼすということから、何らかの事情で
親と共に生きられない赤ちゃんと、縁組を組んで育てたいと
願う夫婦との縁組が積極的に行われているという。

中に、4人すべての子と血縁のない夫婦が出て来た。
高2の長女から小2の三女までの4人の子みんなに、
小さい時から、「血縁がない」ことを伝え、
ことあるごとに、「あなたと出会えて嬉しい」と
伝え続けている。

奥さん、あと3人いてもいいかな、とおっしゃる。
すごい。。

自分が産んだ子4人でもヒーヒーなのに、みんな
まあ穏やかな笑顔で、素敵な家族だった。

小6の長男は、落ち着きがなく、手がかかる子どもだった
という。
でも、両親は、ゆっくり成長を見守り、今では元気な
優しい少年に成長した、と。

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昨日の昼間、書店で『ぽっかぽか』13巻の文庫が置いてあり、
もともとこのマンガを好きだったのもあって、購入してあった。
テレビを観終えた後に、マンガを読み始める。

ぽっかぽかの田所家は、みんなが真っ直ぐ、明るく、
素直に生き、それぞれを全部認め合っている。
マンガだから、ホントではない。
でも、こんなふうに「ぽっかぽか」な家庭を作りたいなあと
思わせる。

13巻の中のエピソードに、4人の子をもつ近所のママが出てくる。
近所の子どもたちを集めてプールで遊ばせたり、みんなで
おやつを食べさせたりする、肝っ玉母さん。
明るくて、ママたちも、頼りにしている。

そのママが、実は、最初の子の時、義両親との関係もうまく
いかず、子どもを激しく叩いたりしていたという。
とうとう子どもの骨も折ってしまい、
「私は悪くない。あなた(夫)と、そこにいるクソジジイと
 クソババア(義両親のこと)が悪いんだ」
と怒りをぶつける。
それを聞いた義母、「うんうん、いいんだよ。どんどん
わがまま言って。あたなはとてもがんばってる。がんばりすぎなくて
いいのよ」と声をかけると、ママは大号泣してしまう。

それを、長男もう小6なんだけれど、未だに「申し訳なかった」
とふりかえる。

義両親のはからいで、毎年、夏の一日を夫婦だけで過ごす
ことにしていたのだけど、本当は、とても寂しい、
来年からはみんな一緒に過ごしたい、と夫に言う。
夫も、涙を流して、妻をねぎらう。

という話。

読みながら、涙が出て来た。

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たまたま、いろいろな読み物や映像が重なった日だった。
全部、共通しているのは「家族」。

ちょうど、私は育児について少し考えることが続いていた。

「家族」にかかわるいろんなものに触れた一日が終わって、
思うことは。

もっと、ゆったり、ゆっくり、向き合っていこうっていうこと。

私は、焦っているんじゃないだろうか?
育児は、答えが出るものではない。
すべての問題・課題は解決するものではない。
子どもが抱える心の問題は、子どもが一番苦しい思いをしている。
私では、なくて。

いつも、笑顔で。

そうそう、最近、子どもたちをねぎらうことにしている。

ふみこには「毎日、学校に行って、がんばってるね!」
「お姉ちゃんとして、いつもいろいろやってくれて、ありがとう」

しゅうへいには「幼稚園、慣れなかったところに入って
がんばってるね!行くだけでもすごいことだよ」

タツジには「たっちゃんは、いつも優しいね」

しほには、、特に言ってないけど、大好き大好き、してる。

今は、しゅうへいが日々、劇的に成長中。
少し前まで、何を言っても一切片付けをしなかったのに、
何を言っても、何の手伝いもしなかったのに、
自分からどんどん動いてくれる。
幼稚園は相変わらずそれほど好きじゃないけど、
このところ、お友達とかかわることが増えて来て
楽しくなってきたのか、表情が生き生きとしている。

頑固でこだわりが強くて心配したこともあるけれど、
しゅうへいを信じて、ありのままを受け入れて、
ゆっくりと成長を見守ろう、
と今は思っている。
by stafyk | 2013-11-26 09:58 | その他